内視鏡検査

胃カメラ

胃カメラで分かる病気

  • 食道癌 
  • 胃癌 
  • 急性胃粘膜病変 
  • 胃潰瘍 
  • 十二指腸潰瘍 
  • 萎縮性胃炎 
  • 逆流性食道炎 
  • 胃ポリープ 
  • 十二指腸ポリープ 
  • 食道ポリープ 
  • カンジダ食道炎  など

検査の流れ

当院で行う胃内視鏡検査は、経鼻内視鏡検査と言って、直径5~6mm程度の太さのスコープを鼻から挿入して、食道、胃、十二指腸を観察します。先端に内蔵されているカメラで、画像をモニターで観察し、同時に写真を撮ります。必要に応じ、胃の粘膜の一部を採取し(生検)、組織検査をする場合もあります。
これらを総合して病気の診断を行います。結果は基本的にその場でわかりますが、組織検査を行った場合などは、結果がでるまで2週間程度かかります。

鎮静剤の使用について

内視鏡検査の苦痛を軽減する目的で、検査前に鎮静薬(眠くなったり、気分を楽にするお薬)の点滴注射を実施しています。
患者さんのご希望を確認したうえ、医師の判断で、鎮静剤の注射を行います。
検査後はしばらく休憩していただきます(ベッドを備えていますので、十分お休みいただけます。)

鎮静剤使用時の効果

  • 不安や緊張を和らげます
  • 内視鏡が喉を通過するときに起きる【嘔吐反射】を和らげます
  • 眠いような状態になり、苦痛、緊張を和らげます

鎮静剤使用時の注意点

  • 強い眠気がおこります
  • 体のふらつきが生じます
  • 吐き気やめまいが生じることがあります
  • 鎮静剤注射による運転への障害が発生する可能性があり、安全のため当日は運転での来院は避けていただきます

検査の手順

  1. 検査に関する問診を行います(検査日よりも事前に問診を行うことがほとんど)
    胃内視鏡検査の経験の有無、現在かかっている病気、ふだん飲んでいるくすり、薬剤アレルギーの経験など
  2. 胃のなかをきれいにするくすりを飲みます(ガスコンドロップ)
  3. 入れ歯、コルセット、お腹を絞めている腹巻、ガードルなどを外します
  4. 胃の動きを抑えるくすりと鎮静剤を注射します
  5. 鼻に麻酔のくすりをスプレーします(キシロカインスプレー)
  6. ウトウトし始めた時点で検査が始まります

医師、スタッフの指示に従い、全身の力を抜いて、ゆったりした気持ちで受けてください。通常、検査は10分程度で終わります。必要に応じ、胃の粘膜の一部を採取し(生検)、組織検査をする場合もあります。このときは、多少時間がかかります。


姿勢】肩や首の力を抜いて、リラックスした姿勢で。

呼吸】眠っている状態ですので、スコープが入っている間も、呼吸は普通にできます。

検査後の注意事項

お食事

検査のあと1時間くらいは、のどに麻酔が効いています。1時間くらいたち、水を少量飲んでみて、むせないことを確かめてから食事をしてください。

お車の運転

検査前に使用した注射の影響がしばらく残ります。30分~1時間ほど、クリニック内で静養してからお帰りください。鎮静剤の静脈注射をした方は、1日(24時間)お車の運転はしないでください。

組織をとった方(生検した方)

まれに組織をつまんだ部位から出血することがあります。検査当日は激しい運動をせず、安静にしてください。
飲酒や熱いお湯での入浴は、出血の原因となります。当日は禁酒とし、シャワー浴程度にとどめてください。
食事は、検査後2時間くらいして、「おかゆ」や「うどん」のような消化のよいものをお摂りください。翌日からは、いつも通りで構いません。

胃がんは早期にはほとんど自覚症状なく進行します。いまだに発症率や死亡率が高い胃がんですが、早期発見と適切な治療により根治できる病気です。近年、胃がんの発症にはほとんどの場合、ヘリコバクター・ピロリが関与しているとされており、感染が疑われる場合は除菌を行うことをお勧めします。40歳を超えると胃がんリスクは上昇していきます。そのため、40歳を超えたら定期的に胃カメラ検査を受けることをおすすめします。

大腸カメラ

大腸カメラで分かる病気

  • 大腸癌 
  • 大腸ポリープ 
  • 大腸憩室症 
  • 潰瘍性大腸炎 
  • クローン病 
  • 感染性腸炎 
  • 虚血性腸炎 
  • 内痔核 など 

大腸内視鏡検査を受ける前の準備

大腸内視鏡検査を受けるにあたって最も重要なことは、自宅にて検査の前に大腸の中の便をすべて体外へ排出させておくことです。便が大腸内に残っていると、細かい病変を見逃すことになり、せっかくの検査が無駄になってしまいます。そのためには、検査前日からの食事が重要になります。便が残らないような食事にする必要があります。
具体的には下記の注意事項に留意してください。

検査前日に飲んだり食べたりしてよいもの

検査前日に飲んでよいもの・水 ・お茶 ・ウーロン茶 ・紅茶 ・コーヒー(砂糖可、ミルク不可) ・炭酸飲料 ・スポーツ飲料 ・味噌汁のつゆ
検査前日に食べてよいもの・素うどん ・素そば ・パン1~2枚 ・お粥1~2杯 ・豆腐 ・卵 ・白身魚 ・澄まし汁 ・コンソメスープ ・具のない味噌汁

検査前日に飲んだり食べたりするのを避けていただくもの

検査前日に飲んではいけないもの・牛乳、ヨーグルト ・実のあるジュース ・アルコール類
検査前日に食べるのを避けていただくもの・肉類 ・野菜類 ・海藻類 ・きのこ類 ・こんにゃく ・ごま ・とうもろこし ・豆類

これらの食事に関する注意に加え、大腸の中を空っぽにするために下剤を飲まなければなりません。下剤は前日夜に服用するものと当日の検査前までに服用するものがあります。

それぞれ飲む方法に注意する点があるため、大腸カメラを受ける方は、必ず事前に来院し、説明を受けていただきます。検査後は人によってはふらつきがひどくなる方もいるため、原則付き添いの方と一緒に来院していただきます。

鎮静剤の使用について

胃カメラの時と同じ理由で使用します

検査の流れ

  1. 検査に関する問診を行います(検査日よりも事前に問診を行います)
    大腸内視鏡検査の経験の有無、現在かかっている病気、ふだん飲んでいるくすり、薬剤アレルギーの経験など
  2. 上記で説明した食事と下剤の服用を行います
  3. 検査当日、専用の検査衣に着替えます
  4. 大腸の動きを抑えるくすりと鎮静剤を注射します
  5. ウトウトし始めた時点で検査が始まります

検査は肛門から内視鏡を挿入し、大腸内をくまなく観察します。

所要時間は人それぞれで、5~10分で終わる方もいれば、20~30分かかる方もおられます。

鎮静剤を使用するため、いつのまにか始まって、いつのまにか終わっているという方が多いです。

検査後の注意事項

基本的に胃カメラと注意点に違いはほとんどありません。ただし、胃カメラよりも検査後のふらつきが強い方が多いため、注意が必要です。

大腸がんは、欧米化したライフスタイルが原因で、今後発症する患者が増加していくと言われている疾患です。他のがんと同様に、早期段階では自覚症状が乏しいため、早期発見・治療のためには、がん検診を受けることが重要です。大腸がん検診は自宅で便を取るだけの簡便な検査ですので、対象の方(40歳以上)は毎年受けることをお勧めします。便の検査で陽性となれば、大腸カメラ検査を行ってがんの有無がないかのチェックを行います。また、便が細くなった、血便があるなどの症状がある場合も検査を受けることをおすすめします。